アナログ

その昔、「オーディオ・マニア」だったわけでありまして。
「604バレンシア」を管球の「LX360」で鳴らしていたのです。
もう十数年前に、これらは売っ払ったのですが、その時の「SX111FV」だけは残していたのです。(何の事はない、送ったり運んだりが面倒なだけ)

ずっと、知り合いのジャズ喫茶に置いてもらってたのです。と言っても、使用せず通電も何もしないまま十数年間放置!
「動かんじゃろな」と思っていたのですが、ナ・ナ・ナント「音が出たーッ!」

また、マニア(おたく)に舞い戻ったのではありません。
「音楽は生じゃなきゃイカン!」と、ライブばかり。 CDを聴くのは、もっぱらラジカセ。 しかし、「これじゃミュージシャンに失礼だ」と反省し、チョコッとしたシステムのステレオを購入しました。
「お〜ッ!?なんとクリアな…」と、感激しました(笑)

しかし、であります。 ラジカセじゃ気にならなかったのですが、何か物足らないのです。
奥行き? 空気感? 温度?? CDは鮮明で高音質なのですが、素っ気ないと言いますか、耳で感じない部分が再生できないのです。

ハイハットからの空気に目をシバシバさせたり、鍵盤に指紋がすれるのを感じたり、管体が確かに震えているゾ・・・と、まるでソコで演奏してるかのような、臨場感。

なつかしくて仕方なかったのです。 ここ最近、その事ばかり思っていました。 ところがです。なんという偶然か、丁度このタイミングで、マスターから連絡があり、「N」へ。
幼いときに人に預けたわが子を、迎えに行くときはこんな感じなのかな? とか思いながら、ほぼ15年ぶりに対面。 そして件の「動かんじゃろうな」〜「音が出たーッ!」へつながるのです。

いきなり、20数年前のいろんな意味で、楽しかった時代へ一気にタイムスリップ。 阿呆みたいにハシャぐ姿を見て、カミさんは呆れておりました。 そんな私は、マジで涙しました(笑)

そんなに弦を弾かないで。 そんなにブラシで擦らないで。 そんなに息を吹きかけないで!

真空管で聴くLP盤、疲れません。 B面があるのも良いね!

それにしても、最近好んで聴くCDですが、音の悪いのが多すぎますね(笑)
ジャケットも大事ですが、もうチョッと音を良くしましょうよ!
関係者の皆様、よろしくお願いします。